4WDとは? 1.4WDの種類と特徴  4WDにはフルタイム式とパートタイム式がある。つまり、常時、4WDになっているか、 4WDと2WDを切り替えるタイプか、ということである。一般的に、フルタイム式は、オン ロード指向のRVに多く採用されており、走行シーンとしては、フラットで整備されたアスフ ァルト路面をおもに想定している。これに対して、パートタイム4WDは、悪路に強く、本格 的なクロスカントリー走行もこなせるシステムとなっている。  さらに、パートタイム式は、@センターデフ式、A可変式、B直結式の3つに分かれる。@ は、パジェロやハイラックスサーフに採用されているもので、パートタイムとフルタイム4W Dの両方の機能を持っている。ハードなクロカン走行もセンターデフをロックすることで可能 になる。また、Aは、ビックホーン(TOD=トルクオンデマンド)やテラノ(オールモード 4x4)に採用されているもので、4WD走行が必要な路面状況になると、コンピュータがそ れを自動的に判断し、前輪と後輪にそれぞれ最適な駆動力を配分する。また、Bはジープやジ ムニーなどに採用されているもの。構造は非常にシンプルであるが、そのぶん、数ある4WD システムの中でももっとも強力な悪路走行性を誇る。もちろん、路面状況に応じて、ドライバ ーが判断し、2WD/4WDの切り替えが必要だ。 2.フルタイム&パートタイム各々の注意点  パートタイム4WDの場合、4WD(センターデフロック)に入れて走行すると、コーナー で曲がりにくいか、ブレーキのかかる現象が起こる。経験したことがある人も多いのではない だろうか? とくに、アスファルトでRがきついコーナーでハンドルをいっぱい切ると急激な ブレーキがかかる。これがいわゆる、「タイトコーナーブレーキング現象」だ。これは、セン ターデフをロックすることでコーナーでの前後のタイヤの回転差を吸収できなくなるからだ。 構造上、どうしても起こってしまう現象なので、パートタイム4WDで4WDに入れて走行す る際には、このことを考慮して、スピードも曲がり角も余裕を持ってコーナーに進入するよう にしたい。  また、フルタイム4WDで注意したいのはハードなクロカン走行で、タイヤが一輪だけ浮い てしまうようなケース。パートタイム4WDなら一輪が浮いた三輪接地走行でも、走破性に大 きな変わりはないが、フルタイム4WDの場合は浮いた一輪に駆動力が集中してしまう。こう なると、脱出は非常に困難となる。浮いた一輪の下に石を噛ませるか何かして脱出するほかは ない。 3.卓越したSS4システムをうまく使いこなそう  パジェロ、チャレンジャー、スペースギアに搭載されている「SS4スーパーセレクト4W D」は、非常にすぐれた4WDシステムである。宝の持ち腐れにならないように、いま一度、 特徴と各モードに適した走行シーンを認識しておこう。  SS4は、2H/4H/4HLC/4LLCの4つのモードが選べる。時速100q以下な らば、走行中も2H−4Hの切り替えが可能。この4Hはフルタイム4WDと同じモードと考 えてもらえばよいだろう。アスファルトの走行もOKだし、雨や強風時などに使えばクルマが 安定し、安全に走ることができる。強力な駆動力が必要なシーンでは、センターロック(LC) した状態の4HLCに入れる。泥濘地や深い雪、急勾配のオフロードをのぼるなどさらに強力 な駆動力が必要な場合は、4LLCで走行する。                  ’97月刊ガルヴィ6月号152頁 熊沢祥人氏より