秘境・林道情報10

東北一の摩天崖・黒伏山の裏登山口に通じる遅沢林道
(平成14年7月21日)


黒伏山塊の遠望(観音寺黒伏と沢渡黒伏)


山形市→R13→天童市→R48→東根市(白水川ダム方面・入第一)→遅沢林道(ドン突き)

東根市界隈の村山平野から奥羽山脈を眺めると、ちょうど国道48号の延長線あたりに、ひときわ特異な形をした山を見ることができる。南側が垂直に切れ落ち、北側にコウモリが羽を広げたような山容である。これが東北一といわれる断崖絶壁を擁する黒伏山の山塊だ。
地元では黒伏山という呼称を2つの山に用い、観音寺黒伏と沢渡黒伏とに分けて呼んでいるらしい。本家の黒伏山(1,227m)と呼ばれるのは観音寺黒伏の方で、とりわけその南壁は東北一の摩天崖とも称され、落差300m、幅600mとも言われていて大変有名である。黒伏山(観音寺)の山容を黒伏高原スノーパークあたりから眺めると、南壁と本峰が2つのコブのように稜線上に並んでいるのがわかる。本峰は南壁の北東側に聳えているが、そのピークからの展望はあまり良くない。
また、コウモリの形をした方の山は沢渡黒伏(1,235m)と呼ばれ、正式名称は無いらしいが本家の黒伏山よりも標高は高い。今回とり上げる遅沢林道は、沢渡黒伏の断崖直下までくい込み、黒伏山(観音寺)の裏口とも言える遅沢登山口や沢渡黒伏山の登山口に通じている。目的地の遅沢登山口までは片道約6km程度、位置的には黒伏高原スノーパーク・ジャングルジャングル前から見上げる黒伏山(観音寺)南壁の裏側にあたる。


遅沢林道口
天童市から仙台方面へ国道48号を走り、東根市高崎あたりから白水川ダムへ向かう。ダムの手前の入第一という地区に、右方向へ入っていく遅沢林道口がある。写真では真っ直ぐ行けば白水川ダム。白い車のところが林道口。

遅沢林道口から林道方向
やや古ぼけた木柱の道標に「遅沢林道入口」と書いてある。遅沢沿いに続く林道は、200〜300mで舗装が切れ、すぐにダートとなる。白水川ダムには緑化公園やキャンプ場などの遊び場やアウトドア施設があるため、家族では以前から何回も遊びに来ているが、この林道自体は今回で4回目の訪問か・・・

たばこ畑と林道
山へ入るまでの林道は何のへんてつもない道だ。たばこの葉畑のそばを通るあたりは、その辺の農道と何ら変わりない。森の向こうに沢渡黒伏の山塊が見える。この後、しばらく薄暗い沢沿いの林道を走ることになる。

岩が出てくる
林道も樹林帯の中に入り勾配が出てくると道がやや荒れてくる。岩が出てくるためロードクリアランスの無い車は要注意。このあたりは両側の尾根に遮られてしまい黒伏山はときどき頭を見せる程度。

沢渡黒伏直下の分岐/かなり荒れている
やっと視界が開け目前に沢渡黒伏の断崖が現れると、林道は2つに分岐する。右方向が目的の観音寺黒伏の裏口方面。左方向へ行けば、沢渡黒伏の登山口となっている黒伏神社。神社の鳥居はすぐそこだ。

沢渡黒伏
分岐点周辺から上を見上げると、沢渡黒伏の断崖が圧倒的な迫力で聳えている。沢渡黒伏への登山路は、熟練者でないと迷ってしまうほどはっきりしない上、2本足で立って歩く余裕も無いほどの崖道らしい。ピークまでは有に3時間以上を要するとのこと。

左へ曲がる林道
左へ向かう林道は黒伏神社の鳥居を過ぎるとまもなく終点となる。前回来たときもひどかったが、今回は写真のようにさらに荒れていた。

右へ曲がる林道
さて、今回は右方向の観音寺黒伏の裏口方面へ曲がる。前回の訪問時は道が草木で覆われていて車がかわいそうなくらいだったが、今回は刈払いされておりすっきりしていた。それにしても岩がごろごろしている。

右へ曲がる林道には深い溝
前回とは異なり、道が雨に削られ深い溝ができていたり、とがった岩が突き出ていたりして、さすがのジムニーも通路を選びながら亀のごとくゆっくり進まざるを得なかった。この林道も舟引林道のように来るたびごとに様相を変えてしまう道なのか・・・

安定した道
林道もさらに高度を上げながら、沢渡黒伏の断崖を離れ観音寺黒伏の南壁の麓に回り込むと、さっきまでの道が嘘のように安定してきた。しだいにスピードも上がり目的地はもうすぐだ。

遅沢登山口1
ここが黒伏山(観音寺)の裏口とも言える遅沢登山口。注意していないと見逃してしまいそうだ。駐車場は無く、路肩がちょっとだけ広くなっている程度。せいぜい1〜2台しか駐車できないだろう。地図上ではこのちょっと先で林道が切れており、前回の訪問時に興味本位で行ってみたがやはり行き止まりだった。よって本日の走行はここまで。なお、林道終点はしゃもじのように道幅が広くなっており、大型RV車でも方向転換は可能である。

遅沢登山口2
この遅沢登山口は、黒伏高原スノーパーク前の柳沢登山口から一般的なルートを辿った場合、1時間以上も歩いてやっとのことで主稜尾根に取り付くポイントにわずか5〜6分で接続してしまうおいしい近道。(距離は100m程度)しかし、ガイド等には標準ルートとして大きく取り上げられることは無い。(あまりにもアクセスが悪すぎるため、タクシーからも断られそうで自家用車が必須というのがメジャーになれない理由なのかも知れない。)


黒伏高原スノーパークから見た黒伏山(観音寺)
左が南壁、右が本峰

黒伏山(観音寺)南壁

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